主婦の方や子育て世代の女性が労働する場合、派遣やパート社員という形態で仕事に就く方が多いのではないでしょうか。派遣社員とパート社員、ここではどちらが彼女らにとって働きやすいか、また有利であるかなどについて解説していきます。派遣とパートの形態の違いを解説し、それぞれのメリットやデメリットを見た上で、どちらが女性にとって働きやすいかについて解説します。
1.派遣社員とパート社員の違いについて
女性、とくに主婦や子育て世代の女性の働き方には、派遣社員やパート社員という形態で労働される方が多くいます。この2つの大きな違いは、雇用形態と契約の違いにあるのです。
派遣で働くというのは、人材派遣会社に登録をして派遣会社が雇用主となり、派遣会社より紹介された企業に勤務します。それゆえ給料は登録した派遣会社から支払われ、福利厚生もその派遣貴社に準じた内容です。
また派遣社員といっても派遣会社が違えば同じ職場で同じ仕事をしていても、お給料や福利厚生に違いがあります。
一方、パートというのは企業に個人が直接雇用されて労働します。ですからお給料は勤務先の企業から支払われ、福利厚生もその企業に準じた内容です。派遣社員とパートの違いは雇用主が違う点です。しかしどちらも時間給で給料が計算されます。
ただし派遣社員の場合、派遣会社によって企業との契約形態が、派遣社員であったとしても、給料が月給制となる場合もあります。そのため一概に派遣は時間給であると言い切れない部分があるのは事実です。
2.派遣・パートのメリットデメリットについて
派遣社員とパートの形態の違いがわかったところで、それぞれのメリットとデメリットについて解説しましょう。
派遣の大きなメリットは人材派遣会社に登録すれば自分で仕事を探さなくてもよい点です。またパートのメリットは、シフト制なので曜日や時間を柔軟に選べる点に注目されます。
2-1.派遣社員のメリット
派遣社員の大きなメリットは、先に解説したように登録すれば自分で仕事を探さなくてもよい点です。そのほか下記のようなメリットがあります。
・仕事の内容があらかじめ把握できる
・スキルを活かせる職に就ける場合もある
・企業が求めるスキルや経歴を持っていれば平均の時給よりも高い時給で働ける
・時給交渉や職場でのトラブルは、派遣会社が間に入りフォローしてもらえる
・労働に就き契約内容と違うと思うことがあった場合、派遣会社に相談できる
2-2.派遣社員のデメリット
派遣社員として労働する場合の大きなデメリットは契約期間があるという点です。
派遣元との契約によって期間は異なりますが、派遣社員は雇用期間が決められているので契約満了時には、その仕事を辞めなければいけません。更新できるといわれても、必ず契約を更新できる保証はないのです。
法律では、派遣社員は最長で3年と決まっています。ただし派遣会社によっては契約期間を定めることなく、雇用条件を結んでいる場合もあります。また60歳以上の場合は3年の雇用期間という制限はありません。
2-3.パート社員のメリット
パート社員の大きなメリットは先にも解説したように、シフト制なので曜日や時間を柔軟に選べる点です。そのほか下記のような点があります。
・資格や経験を問われない
・幅広いジャンルで仕事の数が豊富
・複数の仕事を掛け持ちできるので収入アップをはかりやすい
・短期・単発の仕事がある
・業務内容に大きな責任を負わされないので辞めやすい
2-4.パート社員のデメリット
パート職員のデメリットは、就労形態の中で時給が低い点です。また自由にシフトを決められる点はパートのメリットですが、その反面、計画的にシフトを組まなければ毎月の収入の安定は図れません。
パートの場合は企業と個人が雇用契約を結んでいます。企業側とトラブルになった場合は自分で解決しなければならない点も、パート社員のデメリットです。
3.主婦や子育て世代の女性が働きやすいのはどちら?
派遣にしてもパートにしても、どちらの形態もメリットやデメリットがあります。主婦や子育て中の女性がどちらの形態で働くのがベストであるかは、本人の環境にあった条件で働くのがベストです。
3-1.派遣向きの女性
個人で仕事を探す手間が面倒な方は派遣社員になるのがおすすめです。会社に勤務地や働きたい曜日や労働時間、職種など勤務条件を申告して登録するだけで、その都度面接に行き履歴書を用意することなく、仕事を見つけられるので手間をかけたくない女性にはおすすめです。
また仕事の内容があらかじめ契約時に決まっています。やりたい仕事や能力に合わせた仕事ができるので、契約社員で労働していれば、将来的に直接雇用の可能性もあります。先を見据えて就職を考えている女性ならパートより派遣で働く方が有利でしょう。
ただし派遣の立場は、やりたい仕事でも、第一線の立場にはなれない傾向にあります。重要な仕事を携わりたいという方には、物足りなさを感じるかもしれません。
また派遣の場合、先にも解説したように雇用期限があります。満期になった時点で辞めて次の職を探さなければならないので、長く勤めたいという方にはおすすめできません。
3-2.パート向きの女性
パートはシフトが細かく設定されています。子どもや高齢者がいるので長時間家を空けられず、週3回5時間しか労働できない人もいるでしょう。そのような家族の予定に合わせて働きたい女性に向いています。
パートは自分の都合で曜日などを選びやすのでフレキシブルな働き方ができます。また未経験者でも求人募集が多数あるため、資格や経歴に捉われず、仕事を始めようかと検討中の女性にも向いている働き方の形態です。
4.まとめ
派遣とパートのどちらが主婦や子育て世代などの女性にとって働きやすいか、メリットが多いかは、本人の状況次第です。
2020年4月1日に適用となった「パートタイム、有機雇用労働法」の施行によってパート社員でも交通費の支給や企業の福利厚生の待遇について見直しが行われ、パート社員の優遇も見直されています。
ただ中にはいまだに交通費などは時給に加算されたり、制限があったりするので契約の際にきちんと確認するようにしましょう。
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